小川町有機農業塾2023年8月19日の講義、川村農場。当日も連日の猛暑での作業でしたが、水やりの必要性について先生とのやり取りです。
写真の里芋は、この夏の猛暑続きでも、水やりは全くしていないそうです。全くですよ!私の畑の里芋は瀕死の状態になってしまい、仕事の合間をぬっては水やりをしている状況でした。
夏場の水やりは、朝が良い
本来なら、夏場の水やりは朝方もしくは午前中が良いと言われるのですが、朝の弱い私は、仕事前の早朝作業はさすがに辛く、仕事が終わり帰宅してから夕方の水やりになっています。
(ちなみに夏場は朝に水やりが良いと言われる理由は、葉っぱが、光を受けると光合成が活発になって根から十分に水分を吸い上げる必要があるためだそうです。また日中に水をやると、土が熱いので水がすぐに熱くなってしまいますね。野菜にとって良いわけがありませんよね。そして夕方から夜間にかけては、葉っぱからの水の蒸発が減るため、夕方に水をやると過失になってしまうからだそうです)
私の家庭菜園には水やり施設や井戸などがありませんので、自宅の井戸から大きなバケツに水を汲んでの往復です。なかなかの重量なので、ひとしきり水やりが終わると汗だくになってしまいます。
私の家庭菜園での里芋の本数は、畝の長さがほぼ10mぐらい、株間を50cmほど開けていますので20株ほどということになります。
使っているバケツは、上の直径部分が37cmぐらい深さが35cmぐらいですので、容量としては25Lぐらいになるでしょうか。
25キロくらいの水の入ったバケツを持って自宅のがっちゃんポンプのある井戸の水汲み場から裏の自宅裏の畑まで50m程を3往復ほどします。
里芋だけでなく茄子などにも水やりするわけですが、乾ききった畑の土に水が吸い込まれるようにあっという間に染み込んでしまいます。このような労力にもかかわらず、私の家庭菜園での里芋はなかなか元気にならず、心配な夏を過ごしていました。
河村農場の元気な里芋
そんな時に見たのが、農業塾の先生でもある河村農場の里芋の元気な姿でした。
てっきり水やりもしっかりやっているのだろうと思っていましたので、水やりは大変だというような回答が帰ってくるものばかり思っていましたが、全く正反対の回答で水は全くあげてないとのこと。
びっくりするとともにこの猛暑の中、何でそれで大丈夫なのだろう、そんな疑問がわき上がってきたのでした。そこのところを、私は突っ込んで聞いてみたところ、先生は別に特別な風でもなく、「草マルチがたっぷりしてあるからね」と一言。
私は里芋の根のところに行き、気を探してみました。ここ1年ほどの講義を受けている中、河村先生の農場にも何度かお伺いしていましたので、草をマルチにしたり肥料にしたりとする農業スタイルはよく理解しているつもりでしたが、こんなにも効果が高いものだとは思わなかったのです。
熱く敷き詰められた草マルチの保湿効果
土の状態が気になった私は、厚く敷き詰められた草マルチを、土が出てくるまで剥がしてみますと・・・なんと土がしっとりと湿っているではありませんか。
何日前に雨が降ったのか記憶は定かではありませんでしたが、少なくとも水やりは全くしていないで、この状態というのが、目の前の現実!驚きでした!
今日の講義の中で、草マルチの効果のさらなる気づきになりました。今日の里芋に施してあった草マルチの厚さは、10cm以上です。
数センチとかの土が隠れる程度では、これだけの効果が出ないものと思います。草マルチを施すときは、土が隠れるくらいで良しとせず、しっかりと厚く敷き詰めることですね。そして時期が来れば、草は堆肥化しますので、そのまま土に漉き込むだけです。
まとめ
草マルチを厚く敷き詰めることで、土の保湿効果が高まる。結果、水やりの必要性が減り、猛暑でも作物の生育に良い結果となります。
敷き詰める厚さは、10cmくらいあるとかなり効果が高いように感じます。
どこにでもある草ですが、使い方によって、大いなる味方にもなるんだなぁと、自然との関わり合い方を改めて感じた講義の1日でした。
それにしても、今日も暑い作業でした。