冷蔵庫が急に冷えなくなってしまった時って、かなり慌てますよね。
うちの冷蔵庫も、酷暑日の夜、冷えてないのに気がついて慌てました。
今この記事を書いているのは2024年9月の終わろうとしている頃です。
今年の夏もとにかく暑かったです。
35度を超える日が何日も続き、冷蔵庫はいつもフル稼働でした。
冷蔵庫はフル稼働
そんな真夏の夜のことです。8月中旬の頃でしたが、お盆ということもあり冷蔵室も冷凍室も、満杯の状態、製氷機は常時動いていて、冷蔵庫にはかわいそうなようなフル稼働状態でした。
こんな状態で使っていたのですが、買い換えてまだ2年足らずということもあり、まあ故障はしないだろうと甘く見ていました。
まあこんなことを考えていた熱帯夜の夜、水でも飲もうかと、野菜室にあったミネラルウォーターからコップに水を移しました。
氷が出来ない
次に製氷室から氷を取り出そうとし製氷室を開けた途端 ”ハアー氷できてないじゃん?!”?
すぐに妻を呼び、”氷できてないよ!
妻曰く、ついさっき娘がずいぶん、氷つかってたとのこと。
この時の私は何の疑いもせず、じゃあ仕方がないなと思い、”一気製氷モード”に切り替え、次の氷ができるのを待つのでした。
・東芝 冷蔵庫
どのような冷蔵庫を使っているのか知ってもらった方が、この記事の理解がしやすいと思うので、以下に記載しますね。
メーカー:東芝
型式:GR-T460FK
室のレイアウト:
一番下がメインの冷凍室、その上が、左側に製氷室、右側が小さい冷凍室、
そしてこの上に野菜室、一番上が両開きの冷蔵室。
東芝が昔からやっている真ん中野菜室のレイアウトの冷蔵庫です。
野菜室が真ん中にあるというレイアウトが使いやすくていいんですよ。
頻繁な出し入れ、冷蔵室と野菜室が多いけど、立ったままできますからね。
話を元に戻しましょう。
一気製氷モードに切り替えましたので、製氷時間はおよそ1時間ですね。
風呂にでも入ってきて気持ちよく氷水でも飲もうと思いました。
やっぱり、”氷”出来てない?!
・・・さてさて、1時間以上が過ぎ、鼻歌歌いながら製氷室を開けました(こおり~(^^♪ こおり~?)
”ハアー氷できてないじゃん?!”?
ここからが大変でした。
さあ状況確認です。
妻も呼び、どんな使い方をしたのかヒアリングに入ります・・
妻はいつものように使っていたとのこと。別に問題なかったよと言います。
私曰く、問題ないわけないじゃん、氷、できてないぞ!
※私は、現役時代、電気メーカー家電事業部の勤務を長くやっていたため、冷蔵庫に関しても含蓄は深いのです。
持ちうる知識を総動員して原因を突き止めるべく、作業を開始しました。
故障確認事項一覧
・冷蔵庫の動作状況、庫内灯~OK
・コンプレッサー動作状況~OK
・冷凍室ファン動作状況~OK
・冷蔵室ファン動作状況~OK
・制御基盤動作状況~OK
・自己診断エラーメッセージ~問題なし
とまぁこんな風に、考えられる全て、問題なし。
でも、氷ができないのが事実。
さあ皆さんだったら、この時点でどう考えますか?
私の場合、なまじ専門知識を持っていたがために、余計な専門的部分から考え始めてしまいましたが、原因は思わぬところにありました。
では原因を記載する前に時系列で記載してみますね。
メーカー(東芝)に電話
翌日、早速、メーカー(東芝)のお客様センターに電話を入れました。
一通りの経緯を話したところ、サービスマンから電話をしてくれるということで、待つことにしました。
夕方になり、サービスマンから電話がかかってきました。
経緯を詳しく伝え、サービスマンとのやり取りは以下のようでした。
なお私は現役時代東芝の家電事業部に在籍していた旨を伝え、専門的知識はある程度持ち合わせていることは事前に話しました。
サービスマンとの電話やりとり
私:以上の状況なので、訪問していただいたところで、故障の判断は難しいですよね。
サービスマン:そうですね。訪問した時に症状が出ていれば良いのですがね。
私:自己診断機能もエラーが出ていなくて、故障内容を特定できないですものね。
サービスマン:もう一度冷えてないのに気がついた時の状況を詳しく教えていただけませんか?
*再度状況を説明した。
サービスマン:話を伺ったところ、考えられるところをお話ししますね。
全ての扉をしっかりと閉めてあったとのことですが、ごくまでに隙間空いていたりすることがあります。
特に年数が経った冷蔵庫ですと、パッキンが傷んでいて密閉度が落ちるんですよね。
その問題はないわけですから、何らかの原因で隙間が空いていたことが考えられます。
特にお客様のモデルの場合、一番下がメインの冷凍室ですね。
その冷凍室は引き出しタイプですが、しっかりと閉まっていなかったかもしれません。
時々あるケースなのですが、冷凍室を引き出した時に、一番上にあったものが引き出しの奥に落ちてしまうとか、引き出しを閉める時に、冷凍室引き出しの中の上部分の引き出しに干渉してしまい、冷凍室引き出しは閉まったように見えても、わずかだけ隙間が空くということがまれにあります。
*私:これを聞いた時、はたと気がついたのでした。
ちょうどその日はお盆で、娘が里帰りしており、何やらお菓子作りを1日中やっていたとのこと。
これを思い出して、もしかしたら娘が閉める時に、サービスマン同様の状況が発生していたのかもしれない?そう考えたのでした。
私:あなたのおっしゃる通りかもしれません。
単純な故障ではなく、使い方が原因で、冷えなくなったかもしれませんね。このまま様子を見ることにします。
原因判明
こうして、様子を見ること2~3日。
特に問題なく氷もできているので、サービスマンの言われることが原因と判明しました。
今回の場合、故障ではないのに冷えなくなった原因は、一番下の冷凍室が、気がつかないほど少しだけ隙間が空いていたことが原因でした。
しかも今回の現象は、冷蔵庫の高性能化と、室レイアウトによるところが大きいです。
考察(冷えない原因について、判断がつきにくかった理由)
*考察してみます・・(私とサービスマンとの会話から、私が気がついたこと)
想定外の使い方
この冷蔵庫は普段、私と妻との2人暮らしで使っているため、帰省している娘が使うことを想定していなかった。
そのため妻はいつもと同じように使っていたという。
実際はいつもと同じように使っていたのは妻であり、この日は帰省した娘が頻繁に冷凍庫を開け閉めていて、普段とは異なった使い方をした場面があったのに考慮できなかったこと。
この視点が私には抜け落ちていた。
それを聞いた私もいつもと同じように使っていて冷えないのだから、すぐに故障と結びつけてしまった。
我が家の場合、普段は冷凍室を頻繁に開けないので、冷凍室の引き出しが、しっかり閉まっていないとは考えもしなかった。
しかも見た目ではわからなかった。
実際は冷凍庫の引き出しがしまっているように見えても、気がつかないほど隙間が空いていたということだ。
異常な温度差 55℃
しかも外気は、猛烈な暑さ、この日も35度以上だった。
我が家の場合キッチンには冷房がないため、外気同様の室温ということだ。
このような状況でキッチンの室温と、冷凍庫内温度マイナス20度ほど、つまり温度差は、55度もあることになる。
とんでもない温度差である。
こんな状況で、見えないほど気がつかないほどの隙間から、35度以上の外気が、一番下の冷凍室の引き出し周りから入ったことになる。
侵入した外気の流れ
異常な温度差があるため、入った外気は、すぐに冷凍庫引き出しの周りを上がって行き、
製氷室と小型冷凍引き出しが並んだゾーンに廻り込んだことになる。
すると当然のことながら氷はできず、小型冷凍引き出しの中も凍らないことになったのだ。
そして東芝冷蔵庫の場合、冷凍室を冷やす冷却器と冷蔵室を冷やす冷却器は別々に設置されているので、冷蔵室は問題なく冷えていたわけである。
この辺りも私が原因を特定し得なかった理由の一つである。
蛇足だが、このように冷却器を2つ持っているために、冷蔵庫,冷凍庫の分離性が高く、庫内温度変化が少なく、食品持ちがいい高性能となっているのだ。
冷えない原因を特定し得なかった理由
話を整理してみよう。
1.普段の使い方から逸脱した使い方であったにも関わらず、この認識がなかったこと。
2.各室の扉は、しっかりと閉まっていたと認識してしまったこと。
3.室温と冷凍庫内温度との温度差によっての、庫内での空気の流れにまで考えが及ばなかったこと。
この辺りが、私が、冷えない原因を特定できず、慌ててしまったということになる。
このように、思い込みというものは、時として判断を誤らせてしまうものだな!と思わせる一件であった。
このことからもわかる通り、最初の思考がずれていると、本来の目的を達成しにくいということですね。
自分の思考を整えるためにも、至高の整え方を身につけると良いと思います。
全ては思考から・・。思考を整えていきましょうね。
私はこのサイトを編集しながらブラッシュアップし続けます。
そしてこのサイトが皆さんの思考の整理に役立ったら何よりです。
◆番外編:
庫内の食材はどうしたのか?
我が家の場合はラッキーでした。
私の母が、敷地内に別棟で暮らしているので、母の冷蔵庫を借りることができました。
母の冷蔵庫の中に入っていたもので、冷やさなくても何とかなるものを全て出させてもらい、我が家の冷やさなくてはいけないものを入れることによって、急場をしのぐことができました。
それにしても冷やさなくても良いものが割と入っていたなあ!
廃棄する食材はなく、本当にありがたかった。
家電品の中でも冷蔵庫は、1番2番に重要な家電品でしょうから、常日頃から意識していたものの、この夏の暑さの中での故障は痛手ですからね。
お母さん、ありがとう。